プレイングマネージャーとしての研究者

9月のことであるが, プロ野球ヤクルトの古田敦也捕手兼任監督が引退を表明した. http://www.sponichi.co.jp/baseball/flash/KFullFlash20070919029.html

選手兼任監督, つまりプレイングマネージャーである. 現場でプレーしながらチームをまとめる. そこには「プレーヤー」として, 一つ一つのプレーに集中し結果を出す力と, 「マネージャー」としてチーム全体の方向性, 試合の流れを把握しながら適切な指示を出しチーム・選手を引っ張り, 全体として結果を出す力が要求される. 「代打オレ!」は, この二つの立場をスイッチする象徴的な言葉だ.

大学に所属する研究者も多くがプレイングマネージャーである. さらなる昇進の無い「教授」を除いた, 准教授, 講師, 助教はまさにこの立場にある. 昇進の為には「筆頭著者」の論文が業績として主に評価される. しかし, 研究を進める過程では, 多くが現場の実験・解析等は「教育・研究指導の一環」としてポスドクや大学院生がおこなうことが多く, 論文もその執筆の指導をする立ち場にある為, なかなか自分の筆頭著書となる論文が書けない場合がある. そのような場合, どのタイミングで「代打オレ!」を唱えれば良いのだろうか!?

本当の意味で, 教育と研究を両立させることは難しい.
これをどのように上手くやっていけば良いか、今後この「はてな」ダイアリーでも考察していければと思う.